架橋フッ素樹脂とは?
世界初の架橋フッ素樹脂。耐久性は、従来より耐摩耗性の小さい素材として知られているポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の1,000倍以上で、耐変形性も数倍向上したノンフィラ(無充填)のPTFEです。特に摺動部分に強みを発揮し、その摩擦係数の低さと低発塵性を生かして、ポンプやコンプレッサーのシール材や空気弁などに使用されています。高度な純粋性、耐熱性などの特性から、医療をはじめ半導体や食品分野などさまざまな分野で活用に貢献しています。
架橋フッ素樹脂とは?
フッ素樹脂の中でも、分子がフッ素原子(F)と炭素(C)のみから構成する非常に単純な構造の材料です。
色は白色で、電気絶縁性、撥水性(非粘着性)、低摩擦係数、耐薬品性(化学的安定性)に優れた樹脂で、これらの特長を生かし、食品、電線、衣類、産業、半導体分野等の製品や工業材に広く用いられています。

架橋とは?
架橋とは、独立していた分子同士を橋架けする反応です。一般的に化学架橋、放射線架橋などさまざまな架橋方法があり、これらの方法で様々なプラスチックが用途に応じ架橋されています。
しかし化学的に安定なPTFEは通常の方法では架橋せず、放射線にも弱い材料なので、すぐに分解してしまいます。

架橋PTFEの構造
化学的に安定したPTFEは、通常の方法では架橋しません。また、放射線にも弱く、すぐに分解してしまいます。これに対し、画期的な素材「エクセロン®」はその特性を克服した素材です。
「エクセロン®」を使用した塗料化および加工技術を駆使して完成したのが、当社独自のコーティング「FCXTRAシリーズ」です。このコーティングは、一般的なPFAと比較して、耐摩耗性が3倍から5倍高い性能を発揮します。

架橋フッ素樹脂コーティングのグレード一覧
グレード | 非粘着性 | 低摩擦性 | 耐摩耗性 | 耐薬品性 | 帯電防止 | 標準膜厚 | 最大膜厚 | 耐熱温度 |
FCX-015 | ◎ | ◎ | ◎ | 〇 | × | 50μm | 100μm | 260℃ |
FCX-030 | ◎ | ◎ | ◎ | 〇 | × | 50μm | 100μm | 260℃ |