非粘着特化コーティング

〇非粘着特化コーティングとは

非粘着特化コーティングは名前の通り非粘着に特化したコーティングです。
フッ素樹脂コーティングも非粘着の機能性は持っていますが、フッ素樹脂コーティングでも粘着してしまうものは原料によってはございます。
そこで非粘着に特化したこの非粘着特化コーティングが有効的です。

非粘着特化コーティングは、溶射により表面を粗面化させ、その上にシリコン系の処理を施し、
粘着物との接着面積を最小限(点接触)に抑え、最大限の非粘着性の機能を与えます。
フッ素樹脂コーティングが粘着してしまうのは、フッ素樹脂コーティング自体が滑らかな塗膜により凹凸が少なく、粘着物との接着面積が大きくなってしまうからです。

〇非粘着特化コーティングの特長・使用用途

非粘着特化コーティングの耐熱温度は230℃です。
膜厚は50μm~100μm程度となります。
機能性としては、非粘着はもちろん、耐摩耗性に優れています。
これはブラストのみの場合では基材金属表面を粗面化、つまり基材の金属を削り、その材質のまま使用することとなりますが、材質が弱ければ軽い摩擦で金属を徐々に削ってしまいます。
では基材の金属を硬いものにすれば良いかというとそうではなく、
加工や成形が難しくなったり、ブラストで粗面化しづらいという問題が出てきます。


しかし、硬い金属を基材に溶射して表面処理を施すこととなる非粘着特化コーティングでは、
軽い摩擦では金属が削れず、耐摩耗性を持つと言えます。

使用用途例としては、生ゴムなどのゴム類の付着防止、
テープ・ラベル、接着剤などの粘着物付着防止がございます。
成形や搬送、切断等さまざまな工程で使用することができます。