
セラミックコーティングについて
セラミックコーティングの性能が向上しました。
従来は200℃を超えると非粘着性が劣化していましたが、最新のセラミックコーティングは260℃まで温度が上がっても非粘着性を維持できるようになりました。
セラミックコーティングの特長
耐熱性 | 連続使用温度【450℃】 |
硬度 | 鉛筆硬度【9H】 |
非粘着性 | 使用温度が200℃以下の場合、フッ素樹脂同等の非粘着性、離形性を持ちます。 |
PFASフリー | 有機フッ素化合物不使用なのでPFAS規制対策として有効です |
フッ素樹脂コーティングとの違い
・耐熱性
セラミックコーティングは、フッ素樹脂コーティング(PTFEやPFA)よりも高温に強く、耐熱温度は450℃に達します。
200℃以下の環境では、フッ素樹脂と同様に優れた非粘着性や離型性を発揮し、蒸気にも強く、有害ガスを発生させることがないため、安全で環境にも配慮された優れた選択肢です。
高温環境で特に離型性を重視する場合は、PTFEやPFAが一般的に選ばれますが、離型剤を併用することで、セラミックコーティングでも十分に対応可能です。
・耐摩耗性・耐久性
セラミックコーティングは、フッ素樹脂コーティングと比較して塗膜が硬いという特性があります。
鉛筆硬度で9Hに達し、引っかきや擦れによる傷がつきにくいのが特徴です。
また、密着性が高く、はがれにくいという特性もあります。そのため、硬い物が触れる環境でも、塗膜を傷つけることなく安全に使用することができます。
・PFAS規制について
現在、欧州(EU)ではPFAS(フッ素化合物)を使用しない方向への動きが強まっています。これにより、PTFEやPFAといったフッ素樹脂コーティングの使用が、EU内外で制限される可能性があります。このような状況の中で、セラミックコーティングはフッ素樹脂コーティングの有力な代替品となると考えられます。
セラミックコーティングの特性表
密着性 | 100/100 |
耐熱温度 | 450℃ |
鉛筆硬度 | 9H |
剥離力(N/25mm) | 0.18~0.21 |
熱伝導率(W/mk 100℃) | 1.298 |
接触角(水) | 95~105 |
耐酸性(塩酸5% 16h) | 異常なし |
耐アルカリ性(水酸化ナトリウム5% 16h) | 異常なし |
耐衝撃試験(300±5gのおもり高さ50cmより落下) | 異常なし |
沸水試験(98℃以上 100h浸漬) | 異常なし |
グレード一覧
グレード | 非粘着性 | 低摩擦性 | 耐摩耗性 | 耐薬品性 | 帯電防止 | 標準膜厚 | 耐熱温度 | 材質 |
FCXD-307 | ◎ | ◯ | ◎ | △ | × | 30μm | 450℃ | SiO² |
FCXD-322 | ◎ | ◯ | ◎ | △ | × | 30μm | 450℃ | SiO² |
FCXD-065 | ◎ | ◯ | ◎ | △ | ◎ | 30μm | 450℃ | SiO² |
FCXD-010F | ◎ | ◎ | ◎ | △ | × | 30μm | 300℃ | SiO²/PTFE |
FCXD-020C | ◎◎ | ◯ | ◎ | △ | × | 30μm | 300℃ | SiO²/PTFE |
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