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フッ素樹脂コーティング

フッ素樹脂コーティング(テフロンコーティング)について

フッ素樹脂コーティング(テフロンコーティング)は、フッ素樹脂を金属などの基材にコーティングすることにより、離型性・非粘着性・耐薬品性・耐食性・低摩擦性・滑り性など、様々な機能をもたせることができます。


フッ素樹脂の種類などについて詳しくはこちらをご覧ください。
・フッ素樹脂について

フッ素樹脂コーティング(テフロンコーティング)の特性

非粘着性、撥水性、離型性

フッ素樹脂コーティング(テフロンコーティング)の表面は、水も油もはじきます。さらに、ほとんどの物質が固着しないため汚れにくくなります。
それにより、汚れた際の洗浄も簡単に出来るため、大幅な洗浄時間の短縮、洗浄に必要な水、洗剤、溶剤などの使用料を大幅に削減することが可能です。
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種類 水の接触角(度) 接着エネルギー(dyn/cm)
PTFE 114 43.1
PFA  105~110
52.7~72.7
 FEP 105~115
42~72.7
ETFE  77~88  75.2~97.7

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低摩擦性、すべり性、潤滑性

フッ素樹脂コーティング(テフロンコーティング)は、摩擦係数が低く、すべりやすいのでスティックスリップが起こりません。高加重、低速度での使用や、汚染を嫌う箇所にも使用できます。(スティックスリップとは接触面が、固着とすべりを繰り返す現象)
摩擦の抵抗がかかりにくいため、製品の搬送工程での傷防止や、すべりにくい製品をスムーズに搬送することが可能となります。
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種類 静摩擦係数 動摩擦係数
PTFE 0.08~0.12 0.04~0.08
PFA 0.08~0.12 0.04~0.08
FEP 0.08~0.14 0.05~0.10
 ETFE 0.23~0.29  0.21~0.23
 ECTFE 0.38~0.42  0.31~0.36

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耐薬品性、耐食性

フッ素樹脂は、ほとんどの薬液に対して溶解することはありません。フッ素樹脂コーティングにはPTFEをはじめETFEやPFAなど様々な種類がありますが、その中でも耐薬品性に適したものを選定する必要があります。
フッ素樹脂で耐薬品性を得るには、塗膜の膜厚を分厚くし、ピンホールレスにする必要があります。
(薬液、使用環境によりますが、膜厚は0.3mm~1mm程度)
 

基材の設計に関して

基材に分厚い塗膜(厚膜)を付与するためには、基材の設計段階で様々な考慮が必要となります。コーナー部のR部分や、繋ぎ目の溶接の加工状態など、細かな部分で膜厚に大きな差が出る場合があるので、設計の段階から打ち合わせが必要です。
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薬品の種類 PFA ETFE
硫酸20%
A A
硫酸98% A B
硝酸20% A A
硝酸70% A B
塩酸35%  A A
過酸化水素水90%
A A
クロム酸50% A A
次亜塩素酸ナトリウム A A
フッ化水素酸48% A B
オゾン A A
アンモニア A A

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帯電防止

通常のフッ素樹脂コーティングは、優れた絶縁性を有するため、静電気が発生しやすいコーティングです。
帯電防止コーティングは、表面抵抗値10⁴Ω~10⁸Ωに抑えることで、帯電しにくい表面となります。
 

静電気の種類
静電気が発生する条件は様々ですが、大まかに分類すると下記の4つに分けられます。
 
【摩耗帯電】
絶縁物と絶縁物、絶縁物と導体の物質が擦れたとき
(例)ホッパー、シュート、ガイドレール等

 
【接触帯電】
2つの物質が接触したとき
(例)搬送ハンド、吸着版、ウエハーチェック等
 
【剥離帯電】
接触している物を剥がしたとき
(例)FDPプレート、フィルム張り合わせプレート等

 
【流動帯電】
絶縁性液体や高抵抗粉体のパイプの中の流動
(例)粉体サイクロン、粉体ホッパー、粉体攪拌羽根、粉体搬送配管

 
 
 

帯電防止